台風19号 浸水の川崎 国学院大陸上競技部員が災害ボランティア「地元への恩返しは当たり前」

 台風19号で浸水被害を受けた川崎市高津区で、川崎市と横浜市を練習拠点とする国学院大陸上競技部(前田康弘監督)の部員が「応援などで支えてくれる地元への恩返し」として復旧ボランティアに従事した。前田監督は「誰かのために自ら行動した点に部員の成長を感じる」と高く評価。地元からも「涙が出るほどありがたい」と感謝されている。(日野原信生)

 同部は東急二子新地駅(川崎市高津区)近くに合宿所を設け、長距離チーム約60人が寮生活を送っている。台風19号が東日本を直撃した今月12日には、大学三大駅伝の初戦・出雲駅伝(産経新聞社など後援)出場のため、島根県に遠征していた前田監督から「合宿所に集合して備えよ」との指示が出され、留守部隊の約50人がニュースなどで情報を得ながら一夜を過ごしたという。

 「ありがたい」

 台風一過、合宿所や部員に被害はなかったものの、多摩川水系の氾濫などで街は一変。通学や練習に通う際に見慣れた街の惨状に、小賀悠人さん(4年)らは言葉を失った。

 「本当の災害に直面したのは初めて。『何とかしなくては』と思った」と小賀さん。無料通話アプリ「LINE(ライン)」を使って「都合のつく部員は手伝って」と呼びかけたところ、十数人が応じた。

 同部と親交のある同区内の不動産会社「シンクリエイティブ」の鈴木昭徳社長が現地に到着した13日午前7時ごろ、小賀さんらは手分けして作業を展開中だった。鈴木社長は「若者が無関心や無感動だなんてとんでもない。涙が出るほどありがたい」と絶賛。さらに、「正月の箱根駅伝では川崎市を通るコースを国大(国学院大)の選手が走る。かなり離れてはいるが、応援に行く人も増えるはず」と話す。

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