長野県が被災農家を独自支援へ 台風19号

 長野県は29日、台風19号の豪雨被害で、リンゴなどの農作物に甚大な被害が出たことを受け、樹木の状態を回復させる肥料の購入など市町村が実施する緊急対策について、支援する方針を固めた。県独自の取り組みで、施策に要する経費の2分の1を負担する。リンゴなどの栽培農家に対する支援策を拡充することで、原状回復を早期に進める狙いがある。(松本浩史)

 県が取りまとめた農業関連の被害額(第2次集計)では、リンゴなどの果実が台風で地面に落ちたり、樹木が倒木した農業関連の被害は約14億円に上る。県は今後、被害額がさらに拡大するとみており、被災農家への手厚い支援策を講じるべきだと判断した。

 今月18日から、被災農家を対象に、県内11カ所の農業改良普及センターなどに設置した相談窓口には、25日の時点で計56件の相談が寄せられている。内容としては、台風の影響で出荷できなくなった農産物の補償や、水没した消毒用の農業機械の整備先などを尋ねる「経営」が13件、畑に流れ込んだ泥の処理方法やビニールハウスの消毒方法など関する「技術」が32件などだった。

 県農政部では「今後、自宅の片付けが済めば、相談件数はさらに拡大する」とみており、県災害対策本部が取りまとめた復旧・復興の指針(素案)にも「営農の継続に向けた支援」が盛り込まれ、「被害を受けた集出荷施設、農業生産施設、機械等の再建・整備について、国の制度を活用し支援」などの方向性が打ち出された。

 ただ、被災農家を対象にした県独自の支援制度も存在しており、台風の影響で果実などの樹木についた傷口から雑菌が入り込んで病気に感染することを予防するなどの施策を講じる市町村には費用の2分の1を支援することにした。

 すでに被災した市町村には、被害調査の結果を照会しており、県の関係部署で精査した上で、支援の是非を最終判断する。被災地全域で農業関連の被害総額が判明しなくても、地区別に最終確認でき、市町村が施策を講じる方針を決定した時点で順次、支援していく考えだ。関連予算については、11月県議会で補正予算案が可決されるのを待たず、阿部守一知事が専決処分することも検討している。

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