台風19号 福島・いわき 「買い物難民」救済にバス運行 JR運休続く

 台風19号で河川が決壊し浸水被害に見舞われた福島県いわき市ではJR磐越東線の運休が続く。さらに車も浸水で被害を受け、生活の足を完全に奪われた被災者は少なくない。生活物資の入手に事欠く住民も出ており、市は無料バスを走らせる支援を始めた。

 市内を流れる夏井川の氾濫で、特に被害が大きかった平窪地区では、現在も営業を再開できない店舗が目立つ。さらに、断水も続いており、コンビニエンスストアで片付けを続ける男性店員(31)は「水が店の中に入って冷蔵庫など電気設備の交換が必要。水が使えないので掃除もままならない」と漏らす。

 周辺は店舗が営業していない上、鉄道も運休。車も浸水で被害を受け、住民は苦境にあえぐ。小川地区の豊国哲子さん(82)も夫の車が水に漬かり廃車になった。車の被災を免れた近隣住民に買い物などに連れていってもらっているが「毎日お願いするわけにもいかないし…」と話す。

 市も事態を憂慮。22日から被災地域2カ所を起点に商業施設を回って中心市街地のあるいわき駅までを往復する無料バスの運行を始めた。平日は1日1回、土日、祝日は2回運行する。

 利用した女性(76)は、体調の悪い弟の介助のため、小川地区に来ているという。「息子が『迎えに来る』と言ってくれたが申し訳なくて断っていた。バスはありがたい」と話していた。(橋本昌宗)

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