京アニスタジオと類似構造の建物280件 京都市調査

 京都市伏見区の京都アニメーション(京アニ、本社・宇治市)第1スタジオで起きた放火殺人事件で、京都市内に第1スタジオと同様のらせん階段や吹き抜け構造が採用されている建物が約280施設あることが京都市の調査で判明し、市は28日、同区内の事業所で現地指導を行った。

 第1スタジオには消防法令上の不備が認められなかった一方、火や煙はらせん階段を通じて建物内に瞬時に拡散された可能性が指摘されている。

 今回の調査は、市消防局などでつくる緊急検証対策チームが実施。同スタジオと同様に、建築基準法で定める防火・準防火地域以外にある▽3階建て以上▽収容人員30人以上▽吹き抜けやらせん階段構造-などの特徴を持つ建物を調査したところ、企業のオフィスや飲食店、テナントビルなど約280施設が該当した。

 市消防局と市建築安全推進課が年内をめどに全施設を訪れ、安全な避難経路や手段、屋外階段や防火戸、耐火壁を備えた階段などの確保などを指導する。

 この日は市の担当者らが、樹脂製品試作開発会社「クロスエフェクト」(同区)を訪問。同社ビルの中央部分には建物1~3階まで吹き抜け構造の階段が設置されており、担当者らは踊り場にフロアと階段部分を区切るドアの設置や3階のバルコニーや各階の窓に避難はしごなどの器具の取り付けをアドバイスした。

 同社の畑中克宣専務は「吹き抜け構造の建物では煙にも気をつけないといけないと勉強になった。年1回の避難訓練や避難経路の周知をしていく」と話した。市消防局の担当者は事件を引き合いに、「悪意ある人間が起こす火災が起こった場合に備えて、これまで以上に一歩踏み込んだ対策が望まれる。命を守るための知識や設備を持ってほしい」と述べた。

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