京アニ放火殺人 発生1週間 台車押し10キロ、野宿も 男の「特異な行動」明らかに

 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)のスタジオで18日起きた放火事件は、25日で発生から1週間。死者34人、負傷者34人という未曽有の大惨事は、京都府警が殺人などの容疑で逮捕状を取った青葉真司容疑者(41)が重篤な全身やけどで入院しており、動機は不明のままだ。一方、府警の捜査では、青葉容疑者がホームセンターでガソリンの携行缶などを購入し、約10キロにわたって台車を押して同社の施設に向かうなど、特異な行動が明らかになってきた。

 さいたま市で暮らしていた青葉容疑者は14日に近隣住民とトラブルになったとみられ、その後16日までに何らかの手段で京都に到着。その後、同日午前10時半から約2時間、JR京都駅近くのインターネットカフェを利用したのが確認されている。

 同日午後2時ごろには、JR京都駅から南へ約10キロの宇治市宇治妙(みょう)楽(らく)付近で、赤いTシャツ姿でジーンズをはいた青葉容疑者とみられる男が防犯カメラに写っていた。映像には歩道を京阪宇治駅からJR宇治駅の方向に歩く様子が写っていた。府警によると、青葉容疑者は17日午前に携行缶や台車などを同市内のホームセンターで購入。それまでに、現場となった第1スタジオを下見していたことも確認されているという。

 17日午前11時15分ごろと同20分ごろ、さらに午後0時45分ごろ、16日にJR宇治駅近くの防犯カメラに写っていたのと同じ服装の青葉容疑者に似た男が、ホームセンターから京アニ本社までの道のりの複数箇所で防犯カメラに写っていた。いずれも台車を押しており、携行缶とみられる箱2個が載せられていた。

 また同日午後2時半頃には、京アニ本社近くで同じように台車を押した青葉容疑者に似た男の姿が防犯カメラの映像に残されていた。ホームセンターで台車を購入後、押しながら歩いた距離は約10キロにのぼるとみられ、府警の捜査幹部は、「普通、そのような行動をしない。異常で特異だ」とする。

 府警によると、青葉容疑者は犯行前、京アニ本社のほか第2スタジオやアニメグッズ販売店など、京アニのあらゆる施設の様子をうかがっていたという。

 捜査関係者によると、青葉容疑者は17日夜と、犯行当日の18日朝に現場近くの公園で目撃されており、この公園で寝泊まりしていたとみられる。18日午前10時ごろには京アニ第1スタジオから約500メートル離れたガソリンスタンドで、20リットル入りの携行缶2つ分、計40リットルのガソリンを購入。そのまま携行缶を台車に載せ、スタジオに向かい、同午前10時35分ごろ、犯行に及んだ。スタジオに入ってガソリンをまいて火をつけるまであっという間だったとみられ、事件当時2階にいた従業員の男性(52)は産経新聞の取材に、「爆発音から10秒もしないうちに、どす黒い雲のような煙が吹き抜けのらせん階段から上がってきた」と話した。

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