京アニ社長「若者の将来閉ざされた」 心境綴った文書

 アニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ)の放火火災で、同社の八田英明社長が19日午後、京都府宇治市の本社近くで報道陣の取材に応じ、「ともに歩んだ仲間を失い、残された社員も心身ともに大変傷ついています」などと現在の心境をつづった文書を公開した。

 文書には「アニメーションを志し全国から集まった若者たちがこんな形で将来を閉ざされてしまったことが残念で、言葉にできません」などと記載している。八田社長は報道陣に「一緒に作品を作ってきた仲間の中に、もういない社員がいるのが信じられない」と悲痛な表情を浮かべた。

 京都府警に身柄を確保された青葉真司容疑者(41)に対しては、「私たちが作ってきた作品に暴力で対抗してくるなんて。断腸の思いだ」と改めて憤りをあらわにした。

 青葉容疑者はスタジオ玄関から侵入したとみられるが、八田社長は当時の状況について「出火当時は出勤時間で人の出入りも多く、来客もあった。玄関は開いた状態だったのでは」と説明。社屋のセキュリティー対策について「(以前)脅迫メールも来たので、警察に相談して防犯カメラも設置していた」とし、「今回の事件は完全に想定外だ」と肩を落とした。

 一方、今後の会社運営については「まずは遺族やけがをした社員への対応を第一にしたい。作業の再開などはその後のことになる」とし、劇場公開が予定される作品については「制作に携わったスタッフの思いもある。完成している作品は公開したい」と述べた。

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