小4虐待死「頼るべきはあなたしか…」裁判長の説諭に母、涙

 千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が自宅浴室で死亡した虐待事件。父の勇一郎被告(41)=傷害致死罪などで起訴=の暴行を制止しなかったとして、傷害幇助(ほうじょ)罪に問われた母のなぎさ被告(32)に千葉地裁は有罪判決を言い渡した。

 この日、98席の傍聴席は記者や一般の傍聴人で埋まった。なぎさ被告は白いシャツに黒いズボン姿で法廷に入った。うつむき気味で、無表情だった。

 「主文。被告人を懲役2年6月、5年間、その刑を猶予します。猶予期間の5年間を保護観察とします」

 証言台の前の席に座ったなぎさ被告に動じる様子はなかった。小池健治裁判長は10歳だった被害者を「心愛ちゃん」と呼びながら判決文を読み上げた。

 なぎさ被告の表情が変わったのは小池裁判長が説諭を始めたときだった。

 「栗原さん。分かりましたか」。なぎさ被告は小さく「はい」と返事をした。

 「あなたはそれ(勇一郎被告の虐待)を目の前で見ていた。心愛ちゃんが頼るべきはあなたしかいなかったのに、母親のあなたが勇一郎被告に協力した責任はとても重い」。なぎさ被告はうつむいて聞き入った。

 「『心』に『愛』で『心愛』と名付けたことや、沖縄で健やかに育っていた心愛ちゃんの姿を思い出してほしい。執行猶予中は、心愛ちゃんにしたことを思い出し、反省して社会の中で過ごしてください」

 なぎさ被告は何度もうなずき、手で目をぬぐった。目に涙をため、法廷を後にした。

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