小4虐待死母被告人質問(1)「沖縄の家族や友人の連絡先、消した」「いま思うとDVだった」

 《千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が自宅浴室で死亡した事件で、傷害幇助(ほうじょ)の罪に問われた母のなぎさ被告(32)の初公判が16日午後2時から、千葉地裁(小池健治裁判長)で行われた》

 《なぎさ被告は「間違いありません」と罪状を認め、検察側は冒頭陳述で、父親の勇一郎被告(41)=傷害致死罪で起訴=による凄惨(せいさん)な虐待の状況を明らかにした》

 《検察側の証拠調べ、弁護側の証人である、なぎさ被告の母親への証人尋問などを経て、午後4時20分ごろから被告人質問が始まった。なぎさ被告は黒色のめがね、ベージュのニット、黒色のズボン、茶色のサンダル姿。ほとんど下をうつむいたままだ。裁判長に「前のいすに座ってください」と言われると、弁護人に促されてゆっくりと立ち上がり、重い足取りで証言台に座った。手には白い紙のようなものを持っている》

 裁判長「なるべく大きな声で話してください」

 被告「はい」

 《女性弁護人が質問を始めた》

 弁護人「勇一郎被告と最初に結婚してから何年ですか?」

 被告「(しばらく沈黙した後)11年です」

 弁護人「勇一郎被告からDV(ドメスティック・バイオレンス)を受けていたと思っていますか」

 被告「え…(再び沈黙)。当初は思っていませんでしたが、現在、過去を振り返ってみるとDVだったのかなと思っています」

 弁護人「勇一郎被告に何かを『やって』と指示されたことはありますか」

 被告「あります」

 弁護人「(勇一郎被告に)やってと言われたことを無視したり、忘れたことは1回でもありますか」

 被告「ありません」

 弁護人「するように言われると、どういう気持ちになりましたか」

 被告「絶対にやらなくてはいけないという気持ちになります」

 弁護人「断ることを考えたことはありますか」

 被告「ありません」

 弁護人「どうして思いつかないのですか」

 被告「怒られると思ったからです」

 《弁護人は続いて、沖縄から千葉に引っ越して以降の様子について質問を始めた》

 弁護人「(心愛さんが亡くなる直前の)平成31年1月の時点で、スマートフォンのLINE(ライン)に沖縄のご家族や友達の連絡先は登録されていましたか」

 被告「登録されていました」

 弁護人「(家族や友人の)ラインの連絡先は以前は登録していたけど、消してしまったのではありませんか」

 《沈黙するなぎさ被告》

 弁護人「消したことを覚えていますか」

 被告「私が今使っているスマホですか?」

 弁護人「今年の1月ですよ」

 被告「消したことはないです」

 弁護人「勇一郎被告に言われて、沖縄の家族や友人の連絡先を消したことはなかったですか」

 被告「それは沖縄にいたころなので」

 弁護人「沖縄にいたころですか」

 被告「そのころに消してしまいました」

 弁護人「千葉に来てから、沖縄の家族に連絡したことはありますか」

 被告「ないです」

 弁護人「母親に会いたいと思ったことは」

 被告「ありました」

 弁護人「声を聞きたいと思うことは?」

 被告「ありました」

 弁護人「電話ができなかったのはどうしてですか」

 《沈黙するなぎさ被告》

 被告「私たちの家族の居場所が知られることを、旦那から…旦那に叱られると思ったからです」

 弁護人「勇一郎被告が『居場所を知られる』と困ると言いましたか」

 被告「言いました」

 弁護人「千葉で新しい友達はできましたか」

 被告「できません」

 弁護人「勇一郎被告の実家とは仲が良かったですか」

 被告「悪かったです」

 弁護人「お嫁さんとして認められていましたか」

 被告「認められていなかったと思います」

 弁護人「(勇一郎被告の)実家に入れてもらったことはありますか」

 被告「ありません」

 弁護人「千葉に来た後、勇一郎被告と2人の子供以外に会話する人はいましたか」

 被告「家族以外、いませんでした」

 弁護人「去年9月に勇一郎被告の実家に心愛さんを連れて行ったことがありましたね」

 被告「はい」

 弁護人「仲の悪い実家に連れて行った理由はなんですか」

 被告「心愛は旦那から虐待を受けて、体にあざもできて…」

 弁護人「守らなきゃけないと思ったんですか?」

 被告「(守らないと)いけないと思ったし、心愛本人も『アパートにいたくない』と言ったので」

 《なぎさ被告は終始うつむいたまま、弁護人の質問に答えていった》

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