神戸新交通で不透明貸し付け 労使癒着か

 ポートライナーや六甲ライナーを運行する神戸市の外郭団体「神戸新交通」の財務に疑義があるとして、久元喜造市長は、市監査委員に地方自治法に基づく監査を要求した。同社では労働組合幹部らの判断で、特定社員に返済期限を定めず2千万円以上が「特別貸付」されていたことなどが判明。市は労使癒着の可能性も視野に客観的な調査が必要と判断した。

 市長による監査要求は、神戸市では初めてという。

 同社や市によると、特別貸付は生活に困窮する社員などに経済的支援を行う制度で、同社幹部2人と組合幹部2人の計4人による審査委員会が判断する。社内で周知されていないため、平成15年の制度創設以降、対象となった社員は1人だけで、同年と24年に計2188万円が貸し付けられた。

 制度では返済期限や連帯保証人などを定めておらず、今年3月に市議会が問題を指摘。同社は制度を廃止し、貸し付けを受けた社員は利息を含む約2648万円を完済した。

 さらに、市のヤミ専従問題を受けた同社の調査で、25年度以降、組合役員1人が会社の承認を得ず職場を離れて組合活動をし、その間も給与を受け取っていたことが判明。同社は昨年10月に役員を減給処分にし、約480万円を返還させた。

 ただ、内部調査ではいずれの経緯も判然とせず、市は「外郭団体として適切に資金が執行されているか調査する必要がある」としている。

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