大阪大、地震論文5編で元准教授の捏造・改竄認定

 大阪大は15日、元准教授の秦(はた)吉弥氏(地震工学)のチームが熊本地震や東日本大震災の被災地で観測した記録をまとめたとする研究論文5編で、捏造や改竄があったとする調査結果を発表した。実際の観測データが存在しないものもあり、阪大は別の観測点で得た記録をもとに捏造を繰り返していたと認定。論文の共著者や出版社に、取り下げを要請した。秦氏は既に阪大を退職、死亡している。

 阪大によると、秦氏のチームは平成28年4月16日の熊本地震の本震について、震源に近い熊本県益城町内に設置したとする3地点の地震計の観測記録を論文で発表。しかし、揺れを観測した生データは保存されておらず、現地で地震計を固定した形跡を確認できなかった。阪大は、データは近くの防災科学技術研究所の記録をもとに作為的に作られたと判断した。

 23年の東日本大震災に関する論文でも、福島県須賀川市の藤沼ダム付近で地震を観測したとしたが、近くの防災科学技術研究所で得られたデータと波形が酷似しており捏造と認定した。

 不正認定した論文の中には日本学術振興会から科学研究費計13万8千円が助成されたものが1編あった。

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