リニア談合公判 「基本合意」の有無が焦点

 ゼネコン大手4社の中で談合の認否が「2対2」に割れたリニア中央新幹線建設工事をめぐる談合事件。大成建設と鹿島建設の法人2社とそれぞれの元幹部2人は14日、初公判でいずれも無罪を主張した。大成、鹿島の2社は会合で担当者が情報交換した事実は認めつつ不正な受注調整を否定。検察との全面対決の様相となった。

 「(発注者の)JR東海はあらかじめ実質的に受注業者を決めていた」。鹿島元専任部長の大沢一郎被告はこう述べ、大成の弁護側も「JR東海の差配で現実的に受注できるのは1社に限られていた」と訴えた。

 弁護側の冒頭陳述などによれば、特殊なリニア工事では受注前から工法や施工機械などの技術的な検討をしなければならなかったという。談合の基本合意はなく、技術力や得意分野によって結果的に工事を分け合う形になったとの見解だ。

 これに対し、検察側は冒頭陳述で、JR東海が徹底したコストダウンの方針を示す中、大川、大沢両被告が受注調整について話し合い、平成26年には4社の担当者が受注価格の低下を回避しつつ確実に受注を分け合うことができると考えていたと指摘。希望工区を割り振った一覧表を基に協議を進めていたと主張した。

 民間発注の工事では受注側との間で入札方式などを容易に変更できるため競争制限の立証が難しいとされてきた。また、リニア工事のような高度な技術を必要とする工事で談合が問われたケースはまれだった。

 談合を認めた大林組と清水建設は、すでに罰金の有罪判決が確定しているが、今回の公判では異なる裁判長が判断する。主な争点は(1)談合の基本合意があったか(2)競争の実質的な制限があったか-の2点。公判は12月まで期日が指定されており、長期化する見通しだ。

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