あおり運転殺人、結審後に遺族会見「できるだけ重い罰を」

 堺市で昨年7月、乗用車であおり運転した後に追突し、バイクの男子大学生を死亡させたとして殺人罪に問われた同市南区の元警備員、中村精寛(あきひろ)被告(40)の裁判員裁判は17日、大阪地裁堺支部(安永武央(たけひろ)裁判長)で論告求刑公判が開かれ、検察側が懲役18年を求刑した。閉廷後、堺市内で記者会見した遺族は「できるだけ重い罰を受けてほしい」などと心境を語った。

 この日記者会見に臨んだのは、事件で死亡した堺市西区の大学4年、高田拓海(たくみ)さん=当時(22)=の妹(21)と叔父の忠弘さん(42)。

 中村被告は公判で、事故直後にドライブレコーダーに記録された「はい、終わりー」という音声は「仕事ができなくなることに落胆したため」と釈明していたが、法廷で映像を見た妹は「軽い口調で『ゲームオーバー』のように言っていた」と非難。「クラクションの音や、必死に逃げるバイクの音がずっと頭に残っている」と話した。

 また、忠弘さんも「ぶつかった音が頭から離れない」と振り返った。

 妹は高田さんについて「(被告の車から)逃げているとき、怖かったと思う」と推し量り、忠弘さんは「あおり運転で人を殺せば殺人罪に問われると多くの人に知ってもらいたい」と話した。

 この日の論告求刑公判では、検察側が「まれに見る殺人運転」などと指弾したのに対し、弁護側は最終弁論で「追突前にブレーキをかけた」と殺人罪の成立を否定。中村被告は最終意見陳述で「尊い命を奪い、申し訳ありませんでした」と謝罪した。

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