阪神大震災24年 重機ボランティア、被災地で存在感 全国でまだ十数団体、公的支援急務

 大規模災害が相次ぐ中、がれき撤去などを担う「重機ボランティア」が存在感を増している。平成7年の阪神大震災後、ボランティアセンターによる「人海戦術」方式が一般的だったが、23年の東日本大震災を機に活躍が目立ってきた。重機1台で「200人分の働きができる」といわれる一方、こうした活動を展開できるのは全国でまだ十数団体。費用面など公的支援の乏しさが要因の一つとみられ、専門家は環境整備の必要性を訴えている。(西山瑞穂)

 広島県坂町の山すそにある小屋浦地区。昨年7月の西日本豪雨で川が氾濫し、一帯は土砂に埋まったが、わずか20日後にはバイクで郵便配達ができるほど道路が復旧した。小屋浦地区4丁目の町内会長、灘増男さん(69)は「重機ボランティアがすぐに町内の道をつくってくれたことが大きい」と振り返る。

 重機約20台を集めて駆け付けたのは、熊本県のボランティア団体「ロハス南阿蘇たすけあい」のメンバーだ。公的に投入された重機が不足する中で人命救助に協力。自衛隊などと協議して復旧の分担を決め、町道や私道の土砂も撤去した。

 ロハス南阿蘇は、ゼネコンで勤務経験のある井出順二さん(45)が28年の熊本地震を機に結成。災害ごとに被災地に駆け付け、同様に集まる職人とのネットワークを広げた。「災害後24時間以内に全国で活動できる態勢を作った」と井出さんは自負する。

団体数少なく

 専門性を生かすボランティアは「プロボノ」と呼ばれるが、重機ボランティアのような建設業系プロボノの活躍が目立つようになったのは東日本大震災がきっかけだ。国やボランティア団体の調整役を担うNPO法人「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」事務局長の明城徹也さん(48)は「重機作業や屋根のブルーシート張りなどは行政の支援から漏れている。ボランティアにとって重要な支援領域だ」と話す。

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