ゴーン容疑者、退任後報酬の計画認める 「確定しておらず記載の必要ない」と容疑は否認

 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)の報酬過少記載事件で、ゴーン容疑者が東京地検特捜部の調べに対し、報酬の一部を退任後に受け取る計画だったことを認めていることが27日、関係者への取材で分かった。目的についても高額報酬への批判を避けるためだったと話す一方、「報酬の受け取りは確定しておらず、有価証券報告書への記載の必要はない」として容疑は否認しているという。

 ゴーン容疑者は前代表取締役のグレゴリー・ケリー容疑者(62)と共謀し、平成22~26年度の5年分の報酬を約50億円過少に記載したとして金融商品取引法違反容疑で逮捕された。ゴーン容疑者は毎年の報酬を20億円前後と日産側との間で取り決めていたが、役員報酬開示が義務化された平成22年以降、毎年10億円前後を退任後に受け取ることにしたとされる。

 関係者によると、ゴーン容疑者はこうした事実関係をおおむね認めている。目的についても株主などからの高額報酬への批判を避けることが念頭にあったという趣旨の説明をしているとみられる。だが、過少記載の容疑については「将来の報酬の受け取りは確定していたわけではなく、報告書への記載義務はない」などと供述している。

 ケリー容疑者も特捜部の調べに「ゴーン容疑者の退任に向け、(報酬の扱いを)これから決めていこうと真剣に検討されていたが、まだ決まっていなかった」と供述。公認会計士や弁護士ら外部の専門家にも意見を聞いて判断したとの趣旨の説明をしている。

 金商法は、役員報酬を将来受け取る場合でも金額が確定した時点で各年度の有価証券報告書に記載するよう義務付けている。特捜部は各年度に将来の受領額は確定していたとみており、今後の捜査ではこの受領額が各年度に確定していたかが焦点になるとみられる。

 ゴーン容疑者は、退任後に報酬を受け取ることなどの法的検討について、弁護士資格を持つケリー容疑者に一任していたといい、「(ケリー容疑者から)報告を受け、適法だと思っていた」とも供述しているという。ゴーン容疑者に違法性の認識があったかどうかも捜査のポイントになる。

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