問われる外部チェック機能 役員報酬は監査対象外

 カルロス・ゴーン容疑者(64)をめぐる不透明な投資実態について監査法人から疑義を指摘されながら是正できなかったことで、コーポレートガバナンス(企業統治)の問題が浮き彫りになった日産自動車。近年は東芝などの大企業でも不正会計が相次いで露見しており、外部から会計処理をチェックする企業監査のあり方も問われているが、監査の現場からは「意図的に不正を隠蔽された場合、気づくのは困難」との声も漏れる。

 平成27年に発覚した東芝の不正会計問題では監査法人の同じメンバーが長年監査を担当し、なれ合いが生じて不正を見抜けなかったと批判された。オリンパスの巨額損失隠し事件では、監査法人が不正の疑いを持ったにもかかわらず、最終的に適正意見を出していたことなどが問題視された。

 ゴーン容疑者は、有価証券報告書に自身の報酬を約50億円過少に記載したとして金融商品取引法違反容疑で逮捕された。ゴーン容疑者は22年から1億円以上の役員報酬の個別開示が義務づけられる以前は年20億円前後の報酬を受け取っていたが、開示されれば株主らから高額との批判を受ける恐れがあるため、報酬額を毎年10億円程度に抑え、残りの10億円前後は、退任後に顧問料などの名目で受け取れるよう日産側と契約し、毎年積み立てていたとされる。

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