西日本豪雨 濁流が支流を遡上 被害を拡大 住民が恐怖語る 愛媛・大洲

 「下流から逆流してきた水が、あっという間に1階の天井まで押し寄せた」。愛媛大洲市の鹿野川地区に住む金野翌さん(81)はそのときの恐怖を語る。西日本豪雨で7日朝、肱川流域で行われた野村ダム(西予市)と鹿野川ダム(大洲市)の基準量の6倍に達する放流で、支流の河辺川や小田川などでは濁流が遡上して被害が拡大していた。

 同地区は鹿野川ダムから約1キロ。支流の河辺川沿いに位置し、放流による浸水は想定されておらず、同ダムの完成後、放流の影響を受けたこともなかった。だが、今回は河辺川と肱川の合流点から約500メートル上流の市肱川支所(旧肱川町役場)が2階まで水に浸かった。パソコンや電話機、ファクシミリ、書類など一切が水に浸かり、本庁との連絡機能が失われた。

 昭和34年に完成した同ダム建設に伴う立ち退きで鹿野川地区に移転した金野さん。同日8時ごろ、自宅前を流れる河辺川の様子をうかがっていた。「下流から逆流してきた水が、あっという間に1階の天井まで押し寄せた。逃げる時間がなかった」と振り返る。

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