栃木女児殺害公判・第4週 病死した母親の供述調書に裁判員も泣いたが、求刑は…

 平成17年に起きた栃木県今市市(現日光市)の女児殺害事件で殺人罪に問われた栃木県鹿沼市、無職、勝又拓哉被告(33)の裁判員裁判は、3月18日の第14回公判で、吉田有希ちゃん=当時(7)=の殺害を認めた供述調書などが証拠採用された。そして22日の論告求刑公判で検察側は無期懲役を求刑した。弁護側は改めて無罪を主張し、結審した。凶器など有力な物証が乏しく、自白の任意性と信用性が大きな争点。裁判員らは難しい判断を迫られる。判決は31日午後3時から言い渡される。

3月18日

 「有希はもっと怖かったんです」。証言台の叔母、被告見据える

 第14回公判。任意性が争われた供述調書5通の証拠採用が決まった後、情状などに関する審理で、検察官が有希ちゃんの両親の供述調書を朗読した。被害者参加制度による遺族の意見陳述もあり、裁判員らも目に涙を浮かべた。

 情状などに関する審理では、有希ちゃんの伯母が証人として出廷。「絶対に許せない。極刑を望みます」と心情を語った。伯母は、昨年5月に病死した有希ちゃんの母親の姉。「(母親は)心労が重なり亡くなった」と証言。「なぜ、有希が死ななければならなかったのか何も分からないまま亡くなった。毎朝血圧を測ることを日課にし、万全の準備をしていたと思う」と、裁判開始を待ち望みながら、この場に立てなかった母親の無念さを伝えた。

 そして、勝又被告を真っすぐ見据え、「検事の前では正直に話していたのに全面否認に転じるなんて、怖くなったんでしょうか。有希はもっと怖かったはずです。怖かったんです」と語気を強めた。被告が「私は殺していません」とつぶやくように答えると、裁判長の方を向いて、「有希と有希の母親が見ていることを忘れないでください。絶対許しません」とときっぱりと述べ、最後に「極刑を望みます」と訴えた。

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