誰もが恐れていた「再犯」…メッタ刺しの凶行に蘇った舞鶴事件の記憶:イザ!

2014.11.18 12:15

誰もが恐れていた「再犯」…メッタ刺しの凶行に蘇った舞鶴事件の記憶

■「再犯強く懸念される」

 逮捕されたのは、6年前の京都・舞鶴女子高生殺害事件で逮捕・起訴され、すでに無罪が確定している元被告だった。

 《平成20年5月8日、京都府舞鶴市の雑木林で、行方不明となっていた府立高校1年の女子生徒=当時(15)=が遺体で見つかり、頭部には鈍器で繰り返し殴られた痕があった》

 直接証拠がなく、京都府警の捜査は難航したが、21年4月、別事件で服役中の中容疑者を殺人と死体遺棄容疑で逮捕。京都地検は殺人と強制わいせつ致死罪で起訴した。

 「でたらめだ」。中容疑者は捜査段階から一貫して無罪を主張したが、1審京都地裁は23年5月、無期懲役を宣告。判決は検察側の証拠の信用性を認め、「犯人と強く推認される」とした。

 だが2審大阪高裁では評価が一転した。高裁は24年12月の控訴審判決公判で、有罪の根拠となった状況証拠の一部を「不合理」と指摘。「犯行現場付近で中容疑者と女子生徒らしき2人を見た」との複数の目撃証言のうち1人の証言も「内容が変遷している」と信用性を否定し、「被告を犯人とするには合理的な疑いが残る」と判断、1審の無期懲役を破棄して逆転無罪を言い渡した。

 「誠にありがとうございます」

 大阪拘置所から釈放された中容疑者はこう話し、娑婆へと戻った。だが、平穏な暮らしは半年も続かなかった。

 25年5月、大阪市西成区のコンビニで、雑誌1冊を万引したとして、窃盗容疑で現行犯逮捕。窃盗罪で起訴され、同年8月、懲役1年2月の実刑判決を受け、服役することに。

 判決理由で裁判官は「社会生活を送るようになり半年もしないうちに犯行に及んでおり、今後の再犯が強く懸念される」と指弾していた。今回の女性刺傷事件はこの1年3カ月後に起きた。裁判官の懸念は現実のものとなった。

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