秋葉原で恐喝事件 目撃者の通報はゼロ…被害男性「誰も助けてくれない」

 ■過去にも恐喝事件の標的に…無差別殺傷事件後、防犯カメラ設置で減少

 「秋葉原はオタクが集まる街。ケンカが強そうな奴はいないし、家電製品を買うからカネも持っている。オタクっぽい格好をしている奴を狙った」

 田中容疑者は少年事件課の取り調べに対してこう供述しているという。秋葉原は過去にも、「オタク」を狙った恐喝事件の現場になってきた。

 少年事件課が平成14年に強盗傷害容疑で逮捕した少年3人は、秋葉原での恐喝行為の遍歴を日記にまとめていた。少年らは友人から「秋葉原に行けばオタク少年がいて、お金なんかいっぱい持ってるぞ」と聞き、犯行を繰り返していたという。

 17年にはつぼを持ち歩き、ぶつかった男性に弁償を要求する被害が数件発生。都内の無職少年が恐喝未遂容疑で逮捕された。

 ただ、秋葉原を管轄する万世橋署によると、19年6月の無差別殺傷事件以降、防犯カメラの設置が進み、恐喝や強盗などの街頭犯罪の被害はほとんどなくなったという。

 少年事件課が今回、田中容疑者を特定したきっかけも、防犯カメラの画像だった。昨年12月27日の事件で、田中容疑者がたばこを捨てる様子が写っており、たばこの唾液と田中容疑者のDNA型が一致したという。それでも、警視庁幹部はこう訴える。

 「被害男性がすぐに通報してくれれば、警察官が駆けつけて現行犯逮捕することもできた。防犯カメラがあっても、犯罪を通報する市民の勇気ある行動や気概がなければ、犯罪を減らすことはできない」

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