【衝撃事件の核心】子供の出生届を日本で出し、「育児一時金」詐取する中国人たち

 ■「一人っ子政策」違反すれば罰金

 「出産から8カ月で子供は生まれるのか?」

 巡査部長が口にした疑問をきっかけに同署で捜査を進めたところ、次女の出生時の体重が3000グラムを超えていたことが疑念を深めた。さらに、長男が生まれる3カ月前に女が別の病気で入院し、その時点の検査で妊娠していなかったことが判明。虚偽の出生届を提出した容疑が裏付けられた。

 同署は詐欺容疑などで無職、鄭海霞(ジョン・ハイシア)(28)と、夫の太民(たたみ)太(45)の両容疑者を逮捕。2人がその後、次女の出産も虚偽だったと認めたため、再逮捕した。2件の逮捕容疑は、23年10月と今年7月、中国の病院で偽造された出生証明書を使い、2子を出産したとする出生届を提出、出産育児一時金や児童手当など計108万円を詐取したとしている。

 ただ、捜査開始当初の警察の見立てと大きく異なる事実もあった。「子供2人は実在しないに違いない」。その予想に反し、次女と長男は中国に暮らす鄭容疑者の兄夫婦の子供として実際に生まれ育っていたのだ。

 鄭容疑者は同署の調べに「中国の家族から『一人っ子政策で、出生を届け出れば罰金がとられる。お前の子供ということにしてもらえないか』と相談された」と供述。当初から現金をだまし取るために犯行を計画したのではなく、中国当局への罰金の支払いを避けるのが目的だったという。

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