事件“風化”、学生の無知に付け込む「オウム」…再び若者の入信激増:イザ!

2013.7.13 11:30

事件“風化”、学生の無知に付け込む「オウム」…再び若者の入信激増

【再び忍び寄るオウム】(1)

 オウム真理教が引き起こした地下鉄サリン事件から18年。当時の平成7年に生まれた世代が今春から大学に入り始めた。事件を知らない若者に忍び寄る教団の「影」に迫る。

「心理教」と誤記

 「この写真ですが…分かりますかね」。大阪大准教授の太刀掛(たちかけ)俊之(37)が学生たちにスライドで示したのは、オウム真理教の教祖、麻原彰晃(58)=本名・松本智津夫=が蓮華(れんげ)座を組んで“空中浮揚”する画像だった。

 大阪大が5月11日、新入生向けに必修で行った特別講義「大学生活環境論」の一幕だ。薬物や飲酒など大学生活全般の注意事項を伝えた90分間のうち、実に60分間がオウム真理教やカルト宗教の説明に割かれた。

 麻原が「超能力がある」と主張する根拠にした空中浮揚。オウム真理教の被害対策に取り組む弁護士が、のちにトリックを使って自ら再現した写真を撮っている。麻原の言葉がいかに荒唐無稽(むけい)かを示す有名なエピソードだが、当時を知らないからか、新入生たちの反応は薄かった。

 「反応は年々悪くなっている。昔なら教室がざわめいたものだが…。アンケートでは、講義で初めて事件を知ったという回答や『オウム心理教』と字すら間違っているものもある」

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