日本アニメの開拓者、大塚康生さんへの弔いの声続く 「アニメは子供のもの」という観念壊した「ルパン三世」

 宮崎駿氏や高畑勲氏の先輩アニメーターとして長年活躍した大塚康生さんが15日に心筋梗塞(こうそく)のため89歳で亡くなった。

 15日、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、東京アニメアワードフェスティバル2021の授賞式で大塚さんの急逝を告げるや、『思い出のマーニー』の米林宏昌監督や多くの人が追悼の声を上げている。

 大塚さんは1956年、日本動画社に入社後、東映動画アニメーターの1期生になると、パイオニアとして、58年に公開された日本最初の長編カラーアニメ『白蛇伝』に動画制作スタッフとして参加した。『未来少年コナン』『じゃりン子チエ』など大塚さんの手掛けたアニメを見ずに育った日本人はいないだろうか。

 アニメは子供のものという観念を壊し、大人でも楽しめるものにしたのが、大塚さんがキャラクターデザインを担当し、作画監督も務めたテレビアニメ『ルパン三世』第1シリーズだ。お色気たっぷりで男性を悩殺する峰不二子、ルパン三世や次元大介、石川五ェ門ら憎めない男たち。いまや名作と位置づけられている映画『ルパン三世 カリオストロの城』でも作画監督を務めた。

 車へのこだわりを持っていた大塚さんがRCカーやミニ四駆などのデザインを手がけたプラモデルメーカー、タミヤも哀悼の意を表している。大塚さんがアニメ界で活動した時代は、まさに日本の自動車文化が花開いた時代とリンクする。

 アニメ界に身を投じる前は麻薬捜査官として活躍し、英語や中国語にも堪能だった。スタジオジブリや東映アニメーション研究所などで後進の指導にもあたっていた。

 後輩や弟子、孫弟子たちがダイナミックな大塚メソッドを世界に継承していくことだろう。大塚さんこそが、日本アニメ映画史だ。 (小張アキコ)

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