「ヘリ中継」 阪神・淡路大震災、上空からの的確なリポートに感銘 自分は難しさに冷や汗、超どうでもいい最新情報をひねり出すのみ

 上から見た感じで分かること、例えばあたりがどんな状況かとかは話せますが、細かい情報ははるか上空にいるので物音も聞こえませんし、何も分かりません。本社から無線で情報を教えてもらってそれを話すしかないのです。

 ある時、夕方のニュースの最中に立てこもり事件が起きてヘリに乗り、15分おきくらいに「最新の情報を伝えてください」と中継させられた時には本当に困りました。そんなすぐに進展するわけがないですし、上空から見たら警察が現場を取り囲んでじっとしてるだけで、何も変化がない。本社に無線で捜査情報を聞いても、何もない。

 一体何を話せと? 仕方ないので、「あたりの道路に車が増えてきた。おそらく帰宅時間帯だからではないか」とか、超どうでもいい最新情報を無理やりひねり出すしかありませんでした。

 社会部記者として東京ヘリポートに「ヘリ番」で詰めていたのですが、正直ヘリ番は何もなければ楽勝なので、完全にダラけていたら勤務終了間際に出動し、上空で冷や汗をかくとは思いませんでした。

 ■鎮目博道(しずめ・ひろみち) テレビプロデューサー。上智大学文学部新聞学科非常勤講師。1992年テレビ朝日入社。社会部記者や、スーパーJチャンネル、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。ABEMAの立ち上げに参画。「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などを企画・プロデュース。2019年8月に独立。

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