加藤シゲアキの小説「オルタネート」が10万部突破 直木賞候補作の魅力とは?

 アイドルグループ、NEWSのメンバーで小説家としても活動する加藤シゲアキの最新長編「オルタネート」(新潮社)の勢いが止まらない。昨年11月に発売された同書は、すでに10万部を突破。第164回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の直木賞候補にもなっている。

 物語は高校生限定のSNS「オルタネート」が存在する世界が舞台。インターネットと現実の二つの社会に翻弄されていく少年少女たちを描いた青春群像劇だ。2019年12月発売の「小説新潮」1月号から連載が始まり、連載初回が掲載された同誌は発売前から予約が殺到した。

 前評判も高く、書籍化は大きな反響があり、発売日前のいわゆる“フラゲ日”から完売店が続出。加藤のファンだけでなく、読書好きも作品を手に取り、累計10万部(5刷)を達成した。

 デビュー作「ピンクとグレー」以来、その筆力に定評がある加藤だが、今作「オルタネート」は直木賞にもノミネートされた。加藤の作品が文学賞にノミネートされることは初で、アイドルが直木賞の候補作に選ばれるのも初めてのこととなった。直木賞候補になったことで勢いはさらに増し、話題の一冊となっている。

 加藤は今作について「『生徒』だった頃の光景が薄れないうちに書かなければと思っていました」と語っているが、若年層だけでなく、作品を読み終えた書店員からも「夢を追う若者たちはもちろん、夢を持つ大人たちに紹介したい」「もう一度、若いころに戻ったような感覚」「自分だけのたいせつな物語になりました」など、世代・性別を問わず多くの共感を集めている。

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