伊勢谷友介被告、コロナで使用増えた 大麻取締法違反初公判で懲役1年求刑

 大麻取締法違反(所持)罪に問われた俳優、伊勢谷友介被告(44)の初公判が1日、東京地裁で開かれた。起訴内容を認めた同被告は26、27歳頃に合法のオランダで初めて使用後、断続的に「気持ちが高ぶったときや仕事の後に使っていた」と証言。コロナ禍の自宅待機で「空いている時間に使ってしまった」とも明かした。検察側は懲役1年を求刑して即日結審。判決は22日に言い渡される。

 黒のスーツに黒のマスク姿で入廷した伊勢谷被告。ヘアスタイルは9月30日の保釈時よりサイドとバックを刈り上げたツーブロックで、村田千香子裁判官から氏名を聞かれると、渋い低音で「伊勢谷友介です」と落ち着いた様子で答えた。

 衝撃の逮捕から85日。注目の初公判で大麻の使用歴などが明らかになった。初使用は「26、27歳頃にオランダのアムステルダム」と証言した。

 以後、断続的に「気持ちが高ぶったときや仕事の後に使った」といい、昨秋頃から使用を再開。ちなみに26、27歳当時は2002年の初監督映画「カクト」が公開され、翌03年にロッテルダム国際映画祭に参加していた。

 大麻は同国で合法だが、違法の日本で使用したのは「リラックスのため。プレッシャーもなく睡眠がとれる」と説明。今年は「コロナで自宅待機が増え、打ち合わせもリモートになり、空いている時間に使っていた」とも明かした。

 逮捕されることもよぎったが、「(大麻は)多くの先進国で医療用として使われている。『日本でもリラックスの選択肢になってくれたら』という認識が自分の甘さにつながった」とやめられなかった理由を自己分析した。

 9月8日に逮捕された伊勢谷被告はその2、3日前、知人から約20グラムを約10万円で購入。弁護側が「知人は反社会的勢力か」と聞くと否定し、検察側が追及すると、「誰かを傷つける犯罪ではなく、知人を世の中にさらす必要は考えていない」と明言しなかった。

 職業については「俳優」と回答。仕事復帰に関して「見通しは全く立っていない」とし、数億円規模とみられる違約金に「今まで稼いだお金の大半を提供しなければいけない。生活も苦しくなると思う」と訴えた。

 最後に村田裁判官から「海外も含め、2度と大麻を使わないか」と聞かれると「はい」と約束。「大変ご迷惑をおかけして、申し訳なく思っています」と猛省した。

 検察側は「大麻の常習性、依存性、親和性は顕著。入手先を秘匿し、再犯が懸念される」として懲役1年を求刑した。

 一方、弁護側は社会貢献に積極的な伊勢谷被告を20世紀の美術界に大きな影響を与えたドイツの彫刻家で社会活動家・ヨーゼフ・ボイスに例え、「事件で受けた痛みは忘れない」と指摘。執行猶予付き判決を求めた。

 ◆弁護士法人・響の西川研一代表弁護士 「この日の法廷で出た伊勢谷被告の証言を報道で知る限り、言葉の端々に、なぜこんなひどい目に合わなければいけないんだという被害意識が見え隠れする。しかも、常習性が顕著なので、検察が指摘するように再犯も懸念され、入手ルートも完全に黙秘した。裁判所の心証は、よくないと思う。ただ、初犯で反省もしているので、実刑まではいかないだろう。懲役1年に執行猶予としては重い3年程度が付く有罪判決になるのではないか」

★スウェーデン製おしゃれで高機能

 伊勢谷被告が着用していたマスクには「AIRINUM(エリナム)」の文字が。同商品は、スウェーデン生まれの次世代型高機能マスク「エリナム」とみられ、おしゃれなデザインが印象的だが、機能性もピカイチ。密度の異なる5層のフィルターから構成され、ほこりや、さまざまな有害物質をカットする優れものだ。手洗い可能で繰り返し使用することができ、価格は1万円前後。

★傍聴に344人が列、9・8倍

 35席の一般傍聴席を求めて344人が列を作り、当選倍率は9・8倍となった。また、コロナ禍で密集を避けるため、リストバンド型の整理券が配布。102号法廷の座席も両サイドを開けて着席する形がとられた。主な著名人の初公判では、2009年10月26日の女優、酒井法子(覚せい剤取締法違反)が6615人で330・8倍の最多だった。

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