「ネット視聴料」徴収への布石か NHK、テレビ設置届け出義務化などを急ぐ理由とは

 NHKが、受信料確保のため強硬な案を打ち出している。テレビ設置の有無を届け出るよう義務付け、未契約者らの氏名などの個人情報を照会できる制度の導入を求めるものだ。「拙速ではないか」「世論の動向を見る観測気球だ」。さまざまな見方があるものの、将来的にインターネットでの視聴でも受信料を徴収するという大目標へ向けた布石の一つ、との見方が有力だ。(文化部 森本昌彦)

■相次ぐ慎重論

 「テレビの未設置者に一方的に不利益を与えることにならないか」

 NHKの在り方を検討する総務省の有識者会議分科会。NHKの要望に識者の一人は疑問を投げかけた。

 NHKの求める放送受信設備設置の申告義務化は、テレビを買った人に加え、持っていない人まで「保有していない」とNHKに報告する内容となっている。

 現状の放送法64条は、テレビなどNHKの放送を受信できる設備を設置した人は「契約をしなければならない」と規定し、未設置者には触れていない。分科会の出席者の一人からは、「未設置の届け出を課するというのは法的には整合しないのではないか」との指摘が当然あったが、NHKの要望はこの放送法を変更したい-というものだ。個人情報の照会についても別の出席者から、「個人情報の侵害に当たらないのかなどについて、(NHKの要望では)十分な検討ができない」と、さらに詳細な説明を求める意見が出た。

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