今からでも間に合う「劇場版 鬼滅の刃」の楽しみ方 凄惨な剣戟場面と牧歌的な心象風景の落差が涙を誘う

 【エンタなう】

 アニメの記録どころか邦画の歴史を変える勢いの「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」(公開中)。興行収入が公開から10日間で107億円を超えたのは史上最速。コロナ禍でハリウッドの大作が滞っているとはいえ、性別年齢を問わず幅広い支持が集まっている。何がそんなにすごいのか。

 まったく知らない方のために乱暴に50字以内で説明すると、鬼に家族を皆殺しにされた兄・炭治郎と、凶暴な姿に変異させられた妹・禰豆子(ねずこ)の復讐劇である。

 映画は、アニメ1期(全26話)の続編なので、それまでのあらすじなどなく、いきなり始まる。“鬼退治”のための修業を終えた炭治郎は、同じ境遇の同士たちと次なる任務の地「無限列車」に乗り込む。そこでは短期間に40人以上もの人間が行方不明になっていた。客車で合流したのは、鬼殺隊(きさつたい)最強の剣士である「柱」のひとり、炎柱の煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)だった。

 この鬼殺隊には、どこか新撰組をほうふつさせる凜々しさがある。とりわけ“煉獄さん”は侠気にあふれたイケメンで、「こんな上司や彼氏が欲しいわ~」という女性ファンが増えている。主役の炭治郎は鬼に食われる前に、人気で食われているわけだが、それこそが鬼滅ブームの秘密だ。登場人物の描写にそれぞれ奥行きがある。

 そして凄惨な剣戟(けんげき)場面と、親や兄弟を思う牧歌的な心象風景の落差が、涙を誘う。大人が見ても損はない。(中本裕己)

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