吉永小百合、映画「いのちの停車場」で念願の医師役に初挑戦

 来年公開の映画「いのちの停車場」(成島出=なるしま・いずる=監督)で女優、吉永小百合が医師役で主演を務める。122本目の出演作になるが、医師役は初という。9月中旬、クランクインして間もない撮影現場で行われた記者会見には白衣姿で現れ、「本物のドクターに見えるよう、気を引き締めてやりたい」と意気込んだ。

 本作は現役医師、南杏子の同名小説が原作で、終末期の患者やその家族に真摯(しんし)に向き合う医師を主人公にしたヒューマン医療ドラマ。大学病院の救命救急医だった主人公がとある事情から石川県の実家に戻り、「まほろば診療所」で在宅医療に携わることになる。

 成島監督とタッグを組んだ「ふしぎな岬の物語」(平成26年公開)を撮る前から、吉永自らドクター役を志願していたという。

 その後、成島監督が肺がんで入院。監督は「吉永さんからがん封じのお守りと励ましの手紙をいただいて、涙が出るぐらいうれしかった。『必ず良くなって、もう一度、吉永さんと仕事を一緒にやるぞ』という思いで1年以上、闘病した」と振り返る。

 回復後、今回の話が来てその思いがかなったと喜ぶ成島監督。自身の闘病体験も踏まえ、「生と死を見つめたとき、人間本来の明るさというか、持っている力強さみたいなものが大切。死を描くのがテーマでもあるが、一方でどう生を描くかもこの映画の大きなテーマになっている」と話す。

 一方、吉永は「患者さんからのいろいろな思いを受け止められるようなドクターを演じ切りたい」と、在宅医療を実際に行っている医師や救命救急医から医療指導を受けるなど、並々ならぬ意欲を見せる。

 松坂桃李(とおり)や広瀬すず、西田敏行が診療所の主要な役で脇を固めるほか、南野陽子や柳葉敏郎、泉谷しげる、石田ゆり子、小池栄子らが患者やその家族役で出演。麻薬取締法違反の疑いで逮捕された伊勢谷友介も、患者役で出演している。(水沼啓子)

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