胸張る杏、ナイスな吹き替え陣 25日公開アニメ映画「アダムス・ファミリー」

 女優の杏(34)や俳優の生瀬勝久(59)ら日本語吹き替え版キャストが話題を集めているアニメ映画「アダムス・ファミリー」。来週25日に公開される。

 原作者のチャールズ・アダムス氏が1930年代に雑誌に描き始めた漫画が、21世紀の今に受け継がれている。アメリカでは、まずドラマ化され(日本でも「アダムズのお化け一家」として放送)、次にアニメ化。さらにハリウッドで映画化され、続編も作られた。そんな人気コンテンツが初めてCGアニメで映画化された。

 映画「アダムス・ファミリー」(日本公開92年)のキャスティングが鮮烈だった。特に母親のモーティシア・アダムス役のアンジェリカ・ヒューストンの少し不気味な美しさは強烈だった。その声を担当したのが杏だ。

 アダムス一家は特殊な能力を持ったモンスター一家だが、家族愛を大切にしている。一家が暮らす小高い山のふもとに、いつの間にかテレビの人気司会者が手掛ける住宅地が開発されたことで、物語が動き出す。ふもとに降りて一般社会の暮らしに興味を示す一家。子供は学校にも通い出す。

 ところが待ち受けていたのは目に見えない壁。一家を排除しようとする圧が学校ではいじめになり、街では近隣住人による抗議活動になる。

 自分たちが相いれないものを常識や秩序や治安という名で排除したがるのは実に人間っぽい。理性や知性よりも損得勘定が優先してしまう。そういえば日本でも数年前、高級住宅地に児童相談所の建設計画が上がると、近隣住人が反対運動を展開したことがあった。

 しかし一家は世間の厳しい対応に屈しない。自分たちの風習を守り、家族を愛する。自分たちを正義と位置づけ、押し付けることはない。一家の容姿は独特だが、どう見られようが気にしない。こんな家族でありたいと感情移入できる、素晴らしい家族なのだ。

 それに引き換え、新興住宅地を守ろうとする住人は、自分たちの利益しか考えていない。その欲をたきつけて、一家を敵視するのがテレビの人気司会者だ。人気は影響力を作り出す。それをどう使うか。その怖さ、行き過ぎたおぞましさも映画はきちんと描いている。

 杏がPRイベントで「ファミリーになっていると思いました」と胸を張ったように吹き替えキャスト陣がいい。

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