「ジェネシス」を深掘りできる面白い本!

 【こだわりの極意】

 この本、面白い! 「文藝別冊 KAWADE夢ムック」シリーズの「ジェネシス」(河出書房新社刊)のことです。

 ジェネシスが活動を再開することは前に書いたけど、なんとピーター・ゲイブリエル在籍時のアルバム制作の打ち合わせにはピーターだけが来てすべて説明してたんだ! 確かにライブ映像によっちゃ、ピーターだけ立ってパフォーマンスして、他のメンバーは座ってるシーンが多かった。

 ピーターのパフォーマンスはアリス・クーパーとか全世界に知られるアーティストの影響かと思ってたら、イタリアのプログレバンド、オザンナを観てから奇抜なメイクをし出したんだ。

 当時は職人然としていたフィル・コリンズだが別プロジェクトであるブランドXなどを改めて聴いて、スンゲ~ドラマーだと再認識。この人がジェネシスをダメにしたと思ってたけど、ジェネシスは大きく2つの時期に分かれていて、バンドが全世界で成功するには~というプロセスを体現した完全なモデルだったのか。

 1980年代はピーター、フィル、マイク・ラザフォード率いるマイク&ザ・メカニックスがメガヒットを連発し、チャートには必ずジェネシスが絡んでる状況だった。

 フィル、マイクに比べれば、ガッポリ度合いは少ないものの、ピーターはあの頃のアーティストにもっとも影響を与えた人物のひとり。ソロになってからも素晴らしいヒットを飛ばし、「スレッジハンマー」は1位の「インヴィジブル・タッチ」を、その座から引きずり落とした!

 フィルやマイクは、ホントはこういうのがやりたかったんだというポップで聴きやすい楽曲ばかりだが、人を楽しませるという意味ではアーティストの正しい形なんだな。自分とファン双方ウィンウィンな関係。

 ピーターがやめてからは数枚を除き、もはやジェネシスでもなんでもないが、ロックの歴史に燦然(さんぜん)と輝いていることは間違いない。

 トニー・バンクスのソロ作品やジェネシスでのプレイに対する姿勢にも感銘を受けたが、やっぱりピーターとアンソニー・フィリップスがいないとジェネシスにはならなかっただろうな。

 え? アンソニー・フィリップスを知らない? 検索してください! とにかく、この本は勉強になりました!

■高嶋政宏(たかしま・まさひろ) 1965年10月29日生まれ。東京都出身。87年、映画『トットチャンネル』で俳優デビュー。ドラマ『SUITS season2』(フジテレビ系)に出演予定。また、CS旅チャンネルで『高嶋政宏の旅番長』の「激動!ベトナム縦断編」を放送している。

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