批判が相次ぐ…公共事業とのコラボで吉本叩きの「謎」 肥留間正明氏「笑いに安易に頼りすぎ」

 厚生労働省が、吉本興業の芸人、小籔千豊(46)を起用した「人生会議の日」(11月30日)のポスターを公表したところ、わずか1日で“お蔵入り”する騒ぎがあった。病床の小籔がユーモアをまじえてボヤく内容だが、患者団体から抗議が相次いだのだ。公共事業でのコラボに力を入れる吉本興業だが、最近は批判にさらされることも少なくない。

 ポスターは、人生の終末段階でどのようなケアを受けたいか事前に医師や家族と話し合う「人生会議」の啓発のため、厚労省がポスター製作を吉本興業に委託した。

 病床の小籔が怖い顔をして「人生会議をしておけばよかった」とボヤく内容だが、「全国がん患者団体連合会」など患者団体から「不快だ」として抗議が相次ぎ、“お蔵入り”となったのだ。

 12月1日放送の「ワイドナショー」でダウンタウンの松本人志(56)がこの問題について「粘ってほしいよね。1日でやめちゃうのはもったいないですね」「小籔が巻き込み事故にあっている感じもする」と発言。「ネットでも賛否分かれています。しかし、不快に思う声が上がっている以上、回収はやむを得ない」と週刊誌記者。

 闇営業騒動以降、吉本興業が政府や自治体、公共事業とコラボする企画が、批判の対象になるケースが相次いでいる。

 「闇営業騒動では、吉本興業という組織の体制批判にまで話が広がったことから、公共事業とのコラボで多額の税金が投入されていることが批判の対象になりました」と先の週刊誌記者。

 京都市が、京都国際映画祭をPRするため、吉本所属の漫才コンビ、ミキに100万円でツイッター発信してもらう契約をしていたことも、「ステマ(ステルス・マーケット)ではないか」と批判された。

 吉本が公共事業との結びつきを深める理由について「47都道府県に“住みます芸人”を置いており、自治体側はPRに起用しやすくなった。一方、吉本も公共事業を手がけることで企業ブランドが上がる。両者ともにメリットがある」と広告代理店関係者。

 芸能文化評論家の肥留間正明氏は「本質的に、笑いを売る芸人は商品の宣伝や公共事業にはそぐわない。それは芸人が悪いのではなく、笑いが持っている宿命。もともと笑いは反体制の中から生まれてくるもの。お上にたてつくから面白いんです。お上の立場に立てば、世間が不快だと思っても仕方がない。自治体や企業が、笑いという部分に安易に頼りすぎている」と指摘する。

 芸人は笑ってもらってナンボなのだが…。

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