芥川賞作家・田辺聖子さん死去 ネット「また一人レジェンドが」 代表作「ジョゼと虎と魚たち」などトレンド入り

 芥川賞作家で文化勲章受章者の田辺聖子さんが6日、総胆管結石による胆管炎のため、神戸市内の病院で死去した。91歳だった。巧みな大阪弁を駆使し、ユーモアと人間観察に富んだ作品で知られた田辺さん。突然の訃報はネットでも話題となり、10日、リアルタイム検索で「田辺聖子」がトップに立ったほか、ツイッターでは田辺さんの作品「ジョゼと虎と魚たち」や「芋たこなんきん」もトレンドに入った。

 SNSではファンが「さみしい…また一人レジェンドが」「私の本棚、田辺聖子さんの作品が一番多い」「女性の細やかな心情をさらりと書く所がとても好きだった」「恋愛で悩み苦しんでいた時に田辺さんの小説にどれだけ救われたことか。寂しいです」などと涙。

 また田辺さんの作品に対する「好きだったんだよな。田辺さんは戦前のモダン大阪や、少女歌劇に夢中になっていた女の子の姿が重なっていました」「田辺聖子さんの作品は心のバイブルです」「小説はほとんど読んでないけど、エッセイは好きだったなぁ。柔らかく優しい芯の強い人って印象がある」などの投稿も数多く見受けられた。

 「私に衝撃を与えた小説の一つです」「中学生の時に手に取った最初の文庫本」「今も大好きな作品…。もう1度見たらきっと全く違う世界に変わってるんだろうな」といったツイートが見られた田辺さんの短編小説「ジョゼと虎と魚たち」は俳優・妻夫木聡(38)と女優・池脇千鶴(37)の主演で2003年に映画化された。同作にはブレイク前の上野樹里(33)も妻夫木の恋人役で出演しており、ファンが「クズな妻夫木、関西弁の池脇千鶴、ちょい役上野樹里、妙にリアリティのある俳優板尾創路、ちょい役新井浩文が観られるのはジョゼと虎と魚たちだけ!!!」などと作品を懐かしんだ。

 06年に放送されたNHK連続テレビ小説「芋たこなんきん」では、田辺さんの半生と数々のエッセー集をもとに、大阪を舞台に戦後復興期から現代をたくましく生きたヒロインとその家族たちの姿を描いた。藤山直美(60)が当時47歳で主演を務め、「史上最年長ヒロイン」などと大きな話題となった。SNSには「毎日欠かさず観ていました」「芋たこなんきんのカモカのおっちゃんとの晩酌のやりとり、ほんと大好きだったなぁ」などのコメントに加え、「芋たこなんきんの再放送お願いします」「総集編でいいからみたいなぁ。おもしろかったんだよ、あれ」などの要望も多数あった。

 田辺さんは大阪市出身、兵庫県伊丹市在住。葬儀・告別式は親族で行った。後日、東京と大阪でお別れの会が開かれる。

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