ARゲーム花盛り ポケモンGOにマイクラ&ハリポタ 一方では苦戦するアプリも

 マイクロソフトは人気ゲーム「マインクラフト」をテーマにしたスマートフォン向けAR(拡張現実)ゲーム「Minecraft Earth(マインクラフト・アース)」を発表した。今夏、数千人規模のユーザーを対象にテストプレーを実施する予定。「ポケモンGO」(ポケモン、ナイアンティック)がスタートした2016年以降、ARと位置情報を活用したアプリでは “ポケGO一強”が続いている。多くのファンを持つマイクラが風穴を空けられるか、注目が集まる。

 マインクラフトとは、ブロックで表現された世界で探索や建築を楽しむ自由度の高いゲーム。2009年にスウェーデンのモヤン社がパソコン向けに発表した。売り上げ本数は家庭用ゲーム機版などを含めると世界トップクラスの1億7600万本で、今も記録を伸ばしている。モヤン社は2014年にマイクロソフトに約2680億円で買収された。

 新作のマインクラフト・アースは、スマホのカメラを通して見た現実の風景に、ブロックでできた建物や動物のCGを合成してディスプレーに表示する。パソコン版などと同じように資材を持ち寄って大規模な建物を建てる協力プレーにも対応する。マイクロソフトはゴーグル型の機器「ホロレンズ」向けに、実際の風景にCGを重ねて表示するマインクラフトを開発しており、そのノウハウがマインクラフト・アースで生かされるようだ。

 ARアプリ業界は活性化しており、ポケモンGOではキャラクターのCGと一緒に記念撮影ができる新機能が追加されるなどの進化が続く。またポケモンGOを開発するナイアンティックは小説「ハリー・ポッター」をテーマにしたARアプリ「ハリー・ポッター:魔法同盟」を年内にリリースする予定だ。市場調査会社のアップアニーはハリー・ポッターのアプリについて、2週間で消費支出1億ドル(約110億円)を達成したポケモンGOの壁は超えられないが、30日以内に1億ドルを達成するヒット作になるだろうと予測している。

 こうした背景には、iPhoneのARKit、アンドロイドスマホのARCoreというAR技術の発達がある。今後、スマホのディスプレーに表示された現実の机の上をCGのボールが転がる、というような、現実と非現実が高度に組み合わさった映像も作れるようになる見込みだ。グーグルが昨年、グーグルマップのデータをゲームにアプリに取り込めるようにしたことも後押した。

 参入が増える一方で、苦戦する業者も目につくようになった。映画「ジュラシックパーク」やドラマ「ウォーキング・デッド」のIP(知的財産)を利用したARアプリは日本では低調のようだ。カドカワ系列のドワンゴが昨年11月に「テクテクテクテク」をスタートさせたが投資に見合った利益を得られず、わずか約4カ月で撤退を決めたケースもある。「ARゲームを2本プレーするという人はあまりいない」(アップアニー)という見方もあり、“先行者利益”で多くのユーザーを獲得したポケモンGOの優位が続くのかもしれない。

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