小松菜奈、体張った演技 胸もまれ、びんた…映画「ディストラクション・ベイビーズ」

 こういう憎々しい役をやらせたら、今の日本人男優では菅田の右に出る者はいないだろう。

 那奈がひいた農夫を車のトランクに入れる場面の撮影で、真利子監督は小松からこう聞かれたという。「私、人を殺している顔になりました?」。真利子監督は笑いながら「それは分からないけど『殺したふうに見えたよ』と言うしかない。僕も殺した人を実際に見たことがないので」と語る。小松が演技に真摯に向き合っているのが分かるエピソードだ。

 小松の魅力について監督は「撮影前の衣装合わせで初めて会ったときに、はっとするぐらい服を着こなせていた。着たときの所作も美しい。那奈役をお願いした理由には大きな目もある。人を見ている目というのがすごく魅力的」とべた褒め。さらにひかれたのは「全力疾走」をする姿だった。

 「例えば、スーパーマーケットで万引して逃げるシーン。すごい先まで走っているんですよ。カメラに写っていないのに。全力で走っていることがすごく魅力的ですね。見せかけではなく本気で逃げようと演じたのでは」

 小松は現在公開中の「ヒーローマニア 生活」(豊島圭介監督)にも出演している。うだつの上がらないフリーター青年を中心に結成した自警団のメンバーの一人で、男勝りなたんかを切る場面もある。豊島監督は「心配なのは彼女の面白さに気付いた人たちが増えていること。公開の5月まで、面白さがほかの作品で露出しないことを祈ります」と危惧していたが、残念ながら、小松の魅力に多くの映画人が気づいているようだ。「ディストラクション~」では「きもいんだよ! 死ね! てめえなんていなくなればいいんだ」と叫びながら凶行に走る彼女にしびれてしまった。

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