ソニー「娯楽」シフトが奏功 鬼滅・ゲームで最終利益1兆円突破

 ソニーが令和3年3月期の連結業績予想を上方修正し、最終利益が同社として初めて1兆円を超える見通しとなった。一時はエレクトロニクス事業が大不振に陥り、解体すらささやかれたが、ゲームや音楽、映画といった娯楽分野にシフトする戦略が奏功した。

 同社は昨年10月の中間決算発表時に一度、3年3月期の最終利益予想を5100億円から8000億円へ引き上げていた。にもかかわらず、全ての事業が予想を超えて推移したという。

 追い風になっているのが巣ごもり需要の拡大だ。自宅で過ごす人が増え、ゲーム事業でソフトや有料会員サービスが伸びた。巣ごもり需要はテレビ販売も押し上げている。

 好材料はそれだけではない。音楽事業では、保有する楽曲の販売増に加えて、グループ会社が東宝と配給するアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の興行収入が国内歴代1位となったことも収益拡大に貢献している。

 唯一の懸念材料で、米中貿易摩擦を背景に途絶えていた華為技術(ファーウェイ)向けの画像センサー供給も、昨年11月下旬に一部を再開した。

 今後は昨年11月に発売した家庭用ゲーム機「プレイステーション5」の販売増も見込まれる。オンライン上で記者会見した十時(ととき)裕樹副社長は、半導体が不足する中で「強い需要に十分応えられていない」としながらも、「進捗は順調で、来期は引き続き強い需要がある」と強調する。(井田通人)

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