基礎的財政収支、コロナ禍で赤字拡大 11年度の黒字化見込みは変えず

 内閣府は21日の経済財政諮問会議で、政策経費を税収などでどれだけ賄えているかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の最新の状況を公表し、新型コロナウイルスの感染拡大で赤字が拡大したと明らかにした。ただ、昨年末に編成した追加経済対策の効果で令和3年度中に経済規模がコロナ前に戻ると見込み、昨年7月の前回試算で11年度とした黒字化の時期は変更しなかった。

 国と地方のPBは財政健全化の指標となる。2年度の赤字額は、税収減や経済対策に伴う追加の国債発行で69・4兆円に拡大し、前回試算比で1・9兆円悪化した。ただ、悪化分は経済対策の効果で景気が回復し税収も増えることで6年度までに相殺されるとして、7年度以降は前回試算時のペースに戻ると見込んだ。

 一方、経済成長が中長期的に物価変動の影響を除く実質で2%程度、景気実感に近い名目で3%程度を上回るという楽観的な想定では、前回試算と同様に11年度に黒字化が達成できると指摘した。成長率が1%程度なら、11年度は10・3兆円の赤字になる見通しだ。

 政府が黒字化目標の達成時期に掲げる7年度には、楽観的想定でも7・3兆円の赤字が残るとしている。直近10年間で年間成長率が実質2%を上回ったのは2回だけで、政府の甘い見通しを疑問視する声は多い。今後はコロナ禍の長期化で4度目の「コロナ補正」を迫られる可能性もあり、黒字化目標の達成は厳しくなる一方だ。

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