バイデン米新政権、対中強硬路線を継続 日本企業は板挟みのおそれ

 バイデン米新政権は経済面での対中政策で半導体禁輸などトランプ大統領が打ち出した強硬路線を継続するとみられる。米中のハイテク分野での覇権争いは日本企業の活動を制約し、米中双方と深いつながりがある日本企業が板挟みになるおそれがある。

 トランプ氏は中国産品への関税に加え、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置も実施。一方の中国も対米関税で応戦し、昨年12月には国家安全に関わる戦略物資や技術の輸出を規制する輸出管理法を施行した。

 日本政府関係者は「米国は中国に対して弱腰で当たることは考えにくい」と指摘。バイデン新政権でも続くとみられる対中強硬路線で、「『中国と取引をするな』という流れが華為以外にも広がる」ことを警戒する。日本企業の中国向け事業がさらに制約され、業績に悪影響が出る可能性があるためだ。

 みずほ総合研究所の菅原淳一主席研究員も、米中対立の中で日本企業が判断を見誤ると、「対中制裁に協力を求める米国と最大の貿易相手国である中国との間で、日本企業が板挟みとなりかねない」と分析する。

 このため日本企業は米中が力比べを続ける半導体など重要度が高い技術に関しては、「中国向けと米国向けそれぞれの供給網に切り分けた対応」(菅原氏)が必要となる。バイデン新政権が対中政策の方向性をどう示していくか。当面の間、注視する必要がありそうだ。(那須慎一)

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