求められる企業の本気性 体裁だけ整えた創業支援措置はNG

 ただ、この創業支援等措置を利用する場合、当然のことながら、労災保険など労働者保護のための法令適用は受けられないため、雇用継続の措置と比べると、従業員側が負うリスクが大きい。このアンバランスを考慮して、法令は前述の3つの手続きを企業に求めていると考えられる。

 例えば、計画に記載する「委託業務の内容や契約締結の頻度」や「契約解除」は、業務発注側である企業の不合理な業務の押し付けや発注解除を抑止する意味合いを持つ。「安全及び衛生」や「災害補償及び業務外の傷病扶助」に関する事項などは、高年齢者を勘案して、労働関係法令による安全配慮義務などに準じたものといえる。

 政府の指針にも「雇用時における業務と、内容及び働き方が同様の業務を創業支援等措置と称して行わせることは、法の趣旨に反する」と記されているように、創業支援等措置が形式的なものとどまり、体のいい雇用逃れにならないようにということであろう。

 つまり、外部への業務委託の体裁だけ整えて、業務内容や働き方(勤務時間・頻度、責任の程度など)は、雇用していた時と同じという「指揮監督下の労働」とみなされるような創業支援措置ではダメですよ…ということだ。

 制度を構築する企業側にも「本気性」が求められている。

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