サッポロの新商品 誤字で発売中止を一転販売へ ネット民「擁護コメが勇気与える最高の逆パターン」と称賛

 パッケージの誤記により一度は販売中止が発表された、サッポロビールとファミリーマートが共同開発したビールの新商品「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」が一転して販売されることになり、ネット民から歓迎の声が上がっている。

 同商品は日本人によるビール造りの原点であり、明治9年に日本人による初のビール工場として開業した「開拓使麦酒醸造所」で用いられていた伝統的な製法である3回煮沸法を採用し、しっかりとした飲みごたえのある味わいを実現したという。原材料は麦芽とホップのみ。アルコール度数は国産ビールとしては少し高めの6%となっている。容器は350ml缶(200円)と500ml缶(260円、いずれも税別)の2種類。2月2日から全国のファミリーマート約1万6300店で発売される。

 1月5日の両社リリースで、12日に数量限定で発売すると案内されたが、8日にデザインの一部に誤表記があることを理由に発売中止すると発表していた。問題の表記は「貯蔵工程で熟成させたビール」であることを示す「LAGER」(ラガー)とすべきつづりが「LAGAR」になっているというもの。ツイッターには「スペルミスなんて気にしないから、そのまま売り出して欲しい」「もったいない! 中身が問題ないなら全然いいじゃん!」など発売中止を惜しむリプが殺到。「心臓痛い気持ちがわかる勢 大手でもやらかすんだなーと」「同じデザイナーとして辛い。いろんな人の目を介して何度もチェックしたはずだし、会社に迷惑かけるつもりなんてさらさらないのに自分ではもう謝っても謝ってもどうにもならないってことがたまにある。辛い。こんな大きな仕事貰えるデザイナーなんだから何とか乗り越えて欲しい」「どんまい」と、ミスを犯した担当者を気遣う書き込みも多く見受けられた。

 こうしたなか、サッポロビールは13日に一転して発売を発表した。決断した背景について「本商品の取扱いを心配される声や、発売を切望する声など多数のご意見が寄せられ、両社にて慎重に検討を重ねた結果、お客様のご意見を真摯に受け止め、発売中止の決定を取り消すことといたしました」と説明。上記の例のように発売のリクエストや同情的な言葉を寄せた消費者に対して、「温かいご意見を頂きましたことに御礼申し上げますとともに、方針変更により多くのお客様にご迷惑をおかけいたしましたことを、心よりお詫び申し上げます」と返礼した。

 発売を求めていたネット民はこの情報に歓喜。「原材料を作った農家の方々も報われますし、飲みたい人も飲めるし、会社も廃棄せずに済むしみんなハッピー!そしてしっかり消費者の声に耳を傾け早期に応えて下さる姿勢に好感がもてます」「この商品を世に出すために頑張った人達のためにもこうなって良かった!」「品質に問題がないのであれば、お詫びと訂正で最初から済む話かと思っていました。それよりもフードロスの方が大変な過失になります。発売という賢明な判断に至って安心」など、商品開発・製造に携わった人々の苦労が報われたこと、大量のフードロスを回避できたことに胸をなでおろすユーザーが相次いだ。

 「絶対買うわ! むしろ記念に缶飾っとく」「あるいみ、プレミア」など、誤字パッケージを逆に面白がるツイ民も少なくなく、最初から仕組まれていた新手のマーケティング手法なのではないかと勘ぐる人も。

 最初の発売中止の判断の一因として「ごく一部のクレーマーに過剰に左右されがちの嫌な時代」「日本はいちいち細かい部分を気にしすぎなんだよ。俗にいう訳あり商品なんかもこっちからしたらどうでもいい部分だったりする」と、現代日本人の不寛容さを指摘するコメントもあった。そんな中で、ネット民の声がポジティブな企業判断に貢献したことについて「擁護コメントが勇気を与える最高の逆パターン」とするコメントもあった。

 「デザイン間違え発注した社員さん責めないでほしい」「誰にでもミスはあります!担当者さんは社内でかなり責められただろうけど落ち込まないで!」など、担当者に同情し励ますつぶやきも依然多く、「どうせなら、その『エラー缶写真を添えてアナタのやらかしエピソードをお聞かせ下さい』てな懸賞でもやれば面白いのに」「どちらかの会社のマーケティング担当の方がおっしゃってた『EじゃなくてもAじゃないか』キャンペーンをぜひ実施してください」など、失敗を笑いに転化するおおらかさを期待するリプライも見受けられた。

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