「法人・都市部」から郊外へシフト 新型コロナで変わるカーシェア

【経済インサイド】

 新型コロナウイルスの感染拡大による人の移動の変化を機に、カーシェア業界が対応を模索している。テレワーク普及などもあって都市部を中心とした法人利用や観光客利用が振るわない一方、自宅を活動拠点とする会社員を含めた個人会員は増加。公共交通機関を敬遠したカーシェア通勤など新たな利用シーンも登場しており、各社が取り組みを加速させている。

 東京メトロ南砂町駅から15分ほど歩いた住宅地の一角。コインパーキングの敷地内に8月からカーシェア用の小型車が出現した。オリックス自動車のカーシェア拠点。すでに500メートル先で別拠点が稼働中だが、双方とも利用は順調だ。

 担当者は「マンション開発が進む住宅地などでニーズが急増している。新型コロナの感染拡大以降、近距離を何回も乗る人が増え、利用者の居住圏内に拠点を増やせば、需要を取り込める」と意気込む。

 消費の流れがモノの所有から利用へと進む中、カーシェア市場は拡大傾向だ。富士経済によると、令和元年に470億円だった国内市場は12(2030)年には9・1倍の4300億円にまで広がる見通しだ。年間の延べ利用者もレンタカー需要を取り込みながら12年までの10年間で約10倍に達するとみられている。

 ただ成長までの道筋は修正を余儀なくされている。新型コロナの感染拡大で人の動きが変化。テレワーク導入が進み、企業活動における人との接触機会が減ったほか、観光需要も大幅に減少。特に政府の緊急事態宣言があった今年4、5月は「かなり利用が減った」(大手)という。

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