NEC 受け身の文化から脱却し、対応スピードをアップ 外部人材活用で社内改革

【経済インサイド】

 今年7月、ホノルル近郊にあるダニエル・K・イノウエ国際空港などハワイ州5空港に渡航者の体温を測定する複数のサーマルカメラが設置された。そのネットワークは、各空港の到着ゲートからターミナルまで至る所に張りめぐらされ、体温が38度以上ある渡航者がいると、アラームが鳴り、管理者に知らせてくれる。

 信頼性は確かで、新型コロナウイルスの感染が疑われる人物を特定し、入国を未然に防ぐという実績も挙げた。12月には群衆の中でも38度以上ある対象者を迅速に特定し、移動経路を把握するサービスの導入も決まっている。対象者の画像は30分以内に消去し、プライバシー保護にも配慮している。

 開発したのは、米研究機関の顔認証技術の性能評価で5回の世界一を獲得しているNECのチームだ。画像から個人の顔の特徴を見つけて、誰であるのかを特定する顔認証技術と映像分析技術、サーマルカメラを組み合わせて完成させた。

 ハワイ州交通局は住民の安全を守りながら、観光客が安心して訪問できる環境を作るため、6月に空港向けのサーマルカメラの競争入札に乗り出した。対策を急ぐ交通局は7月中の導入を目指していた。

 空港での実証試験はわずか2週間後。かつてないほどのスピードで提案内容をまとめる必要があった。NECが選択したのは、昨年4月に全社横断でデジタルビジネスを推進するために立ち上げた「デジタルビジネスプラットフォームユニット」(DBPU)を中心としたチーム編成だった。

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