ファーウェイ、低価格スマホ売却も揺らぐ地位 米制裁で重要部品なく「5G」乗り遅れ

【ビジネス解読】

 米国の制裁で苦しむ中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が、低価格スマートフォン事業を手放すことを決めた。スマホの頭脳の役割を果たす重要電子部品・半導体の調達が困難となり、生き残りを懸けて事業の整理に乗り出した格好だ。最先端の部品を手にできない影響は大きく、世界シェアが激減。部品の内製化を急ぐが技術力不足で前途は多難だ。ファーウェイのスマホ市場での地位が揺らいでいる。

 ファーウェイが売却するのは2013年に若者向けに設立した低価格スマホブランド「HONOR(オナー)」。引き受けるのは30以上のスマホ販売店などが出資する会社で、金額は公表していないが、ロイター通信によると1000億元(約1兆6000億円)に上るとみられる。売却の理由として、ファーウェイは「産業技術の持続的な獲得が不可能となった」と説明した。

 米政府は9月、ファーウェイへの制裁を強化し、自国の製造装置や設計ソフトを使った半導体を同社に供給することを禁止する措置を発効させた。米国以外の企業も対象で、供給するには許可が必要とした。

 生産委託先の台湾企業から調達できなくなったファーウェイは、手元にある半導体の在庫がなくなるとスマホの生産が不可能になる。生産調整は既に始まっており、7~9月期のスマホの世界シェアは急落。韓国サムスン電子がファーウェイから首位の座を奪い返している。米政府の制裁が効いており、在庫は来春に切れるとの見方もある。こうした状況から、ファーウェイはオナーの売却に踏み切らざるを得なかった。

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