携帯値下げ、元は楽天対抗プラン 本格競争は楽天通信網整う来夏か

【経済インサイド】

 菅義偉(すが・よしひで)政権が最優先課題とした携帯電話料金の値下げ-。KDDI(au)とソフトバンクが早々に格安ブランドで新プランを導入して対応すると表明し、政府もとりあえずは矛を収めた。だが、両社が打ち出したのは、今春の導入を検討したが、出す必要がなくなった「楽天対抗プラン」にすぎない。一気に盛り上がりをみせた割には、主力ブランドの値下げにまでは踏み込まず、本格的な料金競争は先送りになった。

単に料金プラン増えただけ

 「国民の財産である公共の電波が提供されているにもかかわらず、世界的に高い料金で約20%もの営業利益率を上げている」

 菅首相は9月初旬の自民党総裁選出馬会見の時から携帯値下げを「一丁目一番地」の政策に掲げてきた。その後就任した武田良太総務相や古谷(ふるや)一之公正取引委員会委員長も値下げに強い意欲を示す発言をし、政府が包囲網を狭めていく姿を演出した。

 一連のやり方をめぐっては、「一国の総理が特定の産業に口出しするのはありえない」という声や「利益率20%は高いという発言は民間企業の経営努力を否定している」と問題視する見方も多い。だが、背景には一昨年夏に「日本の携帯料金は4割程度下げる余地がある」と発言し、競争促進策を次々と打ち出したのに携帯大手が値下げに消極的で、料金が高止まりしていることへの首相の忸怩(じくじ)たる思いがある。

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