京都銀行が洛外進出で「出城」展開 関西地銀「戦国時代」と警戒する声も

 「広域型地方銀行」を掲げる京都銀行が、本拠地の京都府から打って出る「洛外進出」を進めている。新たに大阪市と兵庫県明石市に拠点を構え、安定した財政基盤を背景に他行のおひざ元に攻勢をかける。迎え撃つ周辺地銀は日銀の大規模金融緩和による低金利で利ざや減少に苦しんでおり、コスト削減から店舗網を縮小するなど防戦一方。菅義偉首相が「地銀は多すぎる」と述べ再編圧力が高まるなか、他地銀のエリアに積極進出する京都銀行の姿勢には「まるで戦国時代だ」と警戒する声も出ている。(岡本祐大)

大阪、兵庫に攻め入り

 京都銀行は9月14日、法人営業に特化した「法人オフィス」を大阪市平野区と明石市の2カ所に設置した。両エリアは中小企業が多く、営業先として開拓余地がありながら、これまで近隣地域の店舗がカバーする「空白地」だった。特に明石は、現在の支店網で一番西の神戸支店からさらに西進し、播州地方にまで攻め込んだ形だ。

 オフィスには机とパソコン、電話などがあるだけで、窓口やATM(現金自動預払機)はなく、看板すら設置していない。それぞれが近くの八尾支店(大阪府八尾市)や神戸支店(神戸市)に籍を置く営業担当者4人が駐在し、客先に出向く法人営業に特化した形を取る。

 なぜ店舗ではなく、法人オフィスとしたのか。店舗戦略を担当する西村浩司常務執行役員は「今回の『出城』のような形なら、新規出店に比べてコストはほとんどかからない」と説明する。従来型店舗は設備を整える分、賃料や人件費もかさみ、初期投資の回収に時間がかかる。しかし、法人オフィスなら経費は大幅に下げられ、「失敗のしようがない」(西村氏)ということだ。

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