関電金品問題1年(4) 隠蔽 口止め…密室の権力 会長への異常な権力集中

 関西電力で発覚した役員らの金品受領問題、退任後の報酬補填(ほてん)問題では、隠蔽(いんぺい)や補填の方針を歴代会長らが「密室」で決定していた。改めて特殊な企業風土が浮かび上がってくる。

 「(旧経営陣を訴えるのは)簡単な判断ではなかった」。森詳介元相談役や八木誠前会長、岩根茂樹前社長ら旧経営陣5人への損害賠償訴訟を決めたことに、取締役の一人は苦しい胸の内を吐露する。

 関電が提訴の是非を問うた取締役責任調査委員会は明確に元会長らの善管注意義務違反を認定したが、監査役会や取締役会では「結論が乱暴だ」との慎重論も根強かったという。関電OBは「自らを引き上げてくれた旧経営陣への訴訟には抵抗があっただろう。今の経営陣には対決姿勢が感じられない」と話す。

 背景にあるのは会長、相談役が絶大な権力を振るう企業風土だ。

 金品受領問題を調査した第三者委員会によると、平成30年9月に八木前会長と岩根前社長は森元相談役に対応を相談し、公表見送りを決定。10月には再び森元相談役にお伺いを立て「情報漏洩(ろうえい)のリスクが高まる」として社外取締役に知らせないことを決めた。報酬補填問題では、27年当時会長だった森氏が秘書室に実施方法の検討を指示。一部役員への口止めも行われていた。いずれも取締役会で議題にあがることはなかった。

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