JR西がMaaSアプリ本格展開 開発競争活発に

 JR西日本は24日、鉄道や飛行機、シェアサイクルなど目的地までのさまざまな交通手段とホテルの予約を一体的に提供するスマートフォンアプリの配信を始めたと発表した。情報通信技術を活用した「MaaS(マース)」と呼ばれる次世代交通サービスの一環で、JR西の主要駅の混雑状況や目的地周辺の観光情報も取得できる。利便性を高め、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ利用者の回復を目指す。

 アプリ名は「WESTER(ウェスタ-)」。従来のインターネット予約の「EXサービス」や「e5489」と連携することで移動経路の検索や予約ができるようにした。

 そのほか、JR西の駅ナカ店舗の割引クーポンなども取得できるほか、JR西の駅を「マイ駅」に登録すれば、直近で到着予定の列車の走行位置も把握可能。宿泊は、グループのホテル会社のサイトにリンクして予約もできる。アプリに決済機能はないが、今後導入する方針という。

 同様のアプリの配信サービスはJR東日本も始めており、両社は同日、相互のサービス連携に向けて協力することで合意した。同日会見したJR西の長谷川一明社長は「可能な限り早い段階で100万ダウロードを達成したい」と話した。

 マースは移動の利便性向上や住民サービスの拡充につながるとの期待から、国土交通省が主導し国内各地で実証実験が進められている。JR西など関西の鉄道会社7社は昨秋「関西MaaS検討会」を立ち上げた。2025年大阪・関西万博で会場までスムーズな移動手段の提供を目指し、協力態勢の構築を目指している。

 JR西の長谷川社長は「(私鉄各社とも)積極的に連携することが重要だ」と述べ、各社のシステム連携に意欲を見せた。

 今後はスマホだけで決済可能なシステムの構築も利便性向上の鍵となる。高速バス大手、WILLER(ウィラー、大阪市)は昨年8月から北海道の一部と同社傘下の京都丹後鉄道の沿線地域でマースアプリの提供を開始。今年2月からアプリで鉄道の運賃を決済できる仕組みも取り入れた。今後、各社の商品開発が活発化しそうだ。

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