経済界「心強い」「消費喚起に力を」 菅内閣発足

 自民党の菅義偉総裁が16日、首相に選出され、新内閣が発足した。経済界からはこれまで企業業績を上向かせた「アベノミクス」の継続などに期待の声が相次いだ一方、喫緊の課題となる新型コロナウイルス対策について、政府のスピード感と実効性ある政策を求める声が聞かれた。

 「政策の継続性が重視されるとともに、改革意欲に富んだ人材が多数配置されている。前例にとらわれない改革の強力な遂行が期待できる」。経団連の中西宏明会長の談話からは新内閣への期待がにじんだ。

 関西経済連合会の松本正義会長も「2025年大阪・関西万博や、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)といった関西のビッグプロジェクトに深く関わっていただいた」とこれまでの関わりを念頭に新政権を「心強い」と評する。

 新政権が掲げるデジタル化推進への期待も高い。NECの遠藤信博会長は「情報通信技術を国力につなげるためにはシンクロナイゼーション(連携)が欠かせないが、その際のレベルアップが必要」と政府が牽引(けんいん)役となる必要性を強調する。全日本空輸の平子裕志社長も「災害が増える中でデジタル化のニーズは高まっている」とした。

 一方、新型コロナ対応と経済回復の両立に向けては要望も相次いだ。

 日本鉄鋼連盟の橋本英二会長は「難局を乗り越えられるよう、菅首相にはリーダーシップを発揮していただきたい」。日本商工会議所の三村明夫会頭は「必死に事業継続や雇用維持に取り組む中小企業への、より多面的な支援がぜひとも必要」との談話を発表した。

 メーカーでは、衣料製造の小島衣料(岐阜市)の石黒崇社長が「消費喚起策にもっと力を入れてほしい」と話す。

 また、菅首相が強い意欲を示す地方銀行再編について、全国地方銀行協会の大矢恭好会長は「この十数年、国内の資金需要が見込めなくなっている。マイナス金利政策で貸し出しビジネスの収益性はさらに低下している」と地銀の状況を指摘した上で、「再編だけが解決策ではない」とくぎを刺した。

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