ドコモ口座事件、「3つの違和感」 ドコモが土下座すればいいの?

 今回の件について、NTTドコモ側は「銀行側から被害報告がないと全容を把握できない」としている。これは仕組み上その通りだろう。ドコモ口座の利用を止めておらず、1日1万3000件の振替がある状態では、ドコモ側からは、問題のある取引かを判断するのは難しい。

 銀行側も「通帳への記帳をして確認を」としている。記帳して確認しないと分からない、という段階でリスクが高い。今回の場合には偽のアカウントを作られていたので、チャージの実行についての連絡が「口座を持っている本人に届かない」という状況になるため、記帳確認が必須になる。

 おそらくだが、素早く犯罪を達成するには、限度額を一気にチャージして引き出すなど、特徴的な動きがあるはずだ。「新規に作った口座で特徴的な動きがある」というリスク要因を検知する仕組みを、銀行側・ドコモ側がそれぞれもっていてもいいはずだ。

 それがないのは、犯罪利用についてのリスク計算の甘さといっていい。

 クレジットカードの場合、「犯罪的な利用」についてはわれわれが思う以上にリスクチェックが行われている。それで全てが防げているわけではないが、筆者も実際に、クレジットカード会社側の「自動的と思われるリスク対策」に救われた経験がある。それだけ彼らは、日常的にリスクに晒されているということなのだろう。

 残念ながら、消費者にもサービサー(サービス提供者)の側にも、「犯罪に対するリスク」という視座が求められている。今回ドコモ口座が狙われたのは、「クレジットカードよりもずっとリスク管理が甘い」と犯罪者に目をつけられていたからに他ならないだろう。

 根幹の解決が進むまで目を逸らしたい、と考えている人がいるのかもしれない。

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