中国、7月の工業生産の上昇率は横ばい 消費はマイナス続く

 【北京=三塚聖平】中国国家統計局が14日発表した7月の主要経済指標によると、工業生産は前年同月比4・8%増だった。4カ月連続で前年実績を上回ったが、上昇率は6月から横ばい。消費動向を示す小売売上高は1・1%減で、6月(1・8%減)からは若干回復したものの依然マイナスが続く。生産面では政府主導で新型コロナウイルス直撃からの回復が進むが、長引く消費低迷が中国経済の足を引っ張っている。

 工業生産は、業種別では自動車や発電設備などの伸びが目立った。1~7月期では前年同月比0・4%減とプラス圏に迫る。政府の景気対策が生産回復を牽引したが、海外での感染拡大による世界経済の悪化で回復に一服感も出ている。

 小売売上高は市場予測よりも回復が鈍く、1~7月期でも9・9%減だった。同期の内訳では、インターネットを通じたモノの販売が15・7%増と伸びる一方で、飲食店の売上高は29・6%減と大幅悪化が続く。

 企業の設備投資を含む固定資産投資は1~7月の累計で1・6%減で、1~6月(3・1%減)からマイナス幅が縮小。政府の景気対策を背景に国有企業を中心に伸びており、道路や鉄道などのインフラ投資は1・0%減だった。

 全体的に回復傾向が続いているものの、今年後半に向けた懸念材料は対立が鮮明になっている対米関係だ。統計局の付(ふ)凌(りょう)暉(き)報道官は13日の記者会見で、米中の分断リスクについて「中国と米国の経済上の相互補完性は比較的強い。中米関係の変化は中国に間違いなく影響があるし、米国や世界にとってもある」との見方を示した。

 生産、消費、設備投資の主要経済統計は、新型コロナ直撃を受けて1~2月に軒並み初のマイナスに落ち込んでいた。その後に政府主導で回復が進み、7月に発表した2020年4~6月期の実質国内総生産(GDP)は前年同期比3・2%増と、2四半期ぶりにプラスに転じている。

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