トランプ氏、景気支援の大統領令 失業給付延長や徴税留保

 【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は8日、失業給付の増額措置を延長したり、税金の徴収を留保したりして、景気を後押しする大統領令に署名した。国内の新型コロナウイルス感染者数が500万人を超えたが、与野党による追加経済対策の合意が見込めないため、議会承認を経ずに景気支援策を講じる異例の対応に出た。

 米国で感染拡大が長期化しているが、与党・共和党と野党・民主党による追加対策の協議は行き詰まっている。トランプ氏は、予算編成権を握る議会での合意を待たず、大統領令で打開する強硬策に踏み切り、民主党側は反発している。

 大統領令により、失業保険給付を週600ドル(約6万4千円)上乗せする特例措置を、週400ドルに減額して継続する。特例措置は7月末に失効したが、失業給付が完全になくなれば、消費を冷え込ませる恐れがあると指摘されていた。

 トランプ氏は記者会見で「人々が仕事に戻る動機づけになる」と述べた。共和党は、低賃金労働者は週600ドルが上乗せされると収入が就業時を上回り、働く意欲を失うとして措置撤廃や大幅減額を求めていた。

 また大統領令は、家計の税負担を軽減するため給与税の徴収を一時的に留保する。住居の立ち退き猶予の延長や、学生ローンの返済猶予も盛り込んだ。

 ただ、大統領令は失業給付上乗せは一部財源を州政府に一方的に割り当てており、景気支援策としての実効性は不透明だ。

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